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2017年1月15日 (日)

「背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~」8巻感想(ネタバレ)

 発売からだいぶ間が空いてしまいました。スタイルを見直そうと思ったんですが、結局いつも通りペア語り。展開の順番に書いた方が楽だけど、こだわりあるし、頭の体操にもなるんですよ。ただしペア紹介の順番は固定するのやめました。

 プレレビュー1・2巻感想3巻感想4巻感想5巻感想6巻感想7巻感想横田卓馬先生公式サイトスタッフによる公式ツイッター

 土屋 雅春&亘理 英里

 7巻で素晴らしい活躍を見せてくれた主人公ペア、今回はどれ程のモノを魅せてくれるのでしょうか!

 8巻のつちわた、空 気 w 。

 前巻が嘘だったかのように見せ場、ありません。あの輝きはなんだったんだよ!w
 仕方ないんです、背すピンってだんだん群像劇の様相を呈し始めてて、多くのキャラクターが輝くマンガ。その持ち味が全国大会編で最大限に活かされた。
 なので、主人公が活躍薄くなるのは必然なのですが…。読者としては、主人公とヒロインの活躍、見たいよねえw。なので全国大会編は、ものすごく盛り上がって面白いのに、掲載順位は低迷する(すみません)との、不思議な展開になりましたw。

 宮大工&柏や御木&ターニャから敗北を惜しまれるつちわた。励まされてつっちー、
 土屋「僕らの分も―… ってのはちょっとおこがましいかな…?」
 亘理「いいと思う」
 土屋「僕らの分も頑張って―――!」
 わたりさんに確認するのがつっちーの小市民ぶりw。でも宮大工たちはちゃんと応援にこたえる。偉い。

 さて今回は土井垣&綾辻、部長ペアが優勝できるかどうかが焦点となる巻。当然つちわたは部長たちを応援します。
 葉澄コーチ「さあどんどん応援しましょみんな!今日はカッコイイとこ見せてくれるらしいわよ~!」
 亘理「部長さんとリオ先輩はいつもカッコイイです…!」
 マ ジ 天 使 。

 ざっと読み返したがホント出番ない。それにひらりんも加えた鹿高一年生連、どんどん等身縮んで小学生にすら、見えるんだがww。

 花園 亮&御木 恵実

 出番少ないペアを早目に挙げて行こうw(今まではペアの順番にこだわってましたが、それはまずいとわかった)。8巻の表紙ペア!
 ゾノと恵実さんは冒頭以外ほとんど出番ないです。けど、ゾノは去る際、なかなかのスピーチを語ってくれる。アイドルの威光で大会を盛り上げる意図が、主催者にあったかどうかわかりませんが、結果的に成功と言えるのではないでしょうか。
 恵実さんは弟想いのいいお姉さん。

 畔田 満影&仙崎 奈緒美

 実は意外と台詞多いw。
 畔田「や…やるようになったじゃねェか宮大工たち…!(ま…まあ俺はラテンだしな!セクション違うしな!)」
 うひょー小物!w
 畔田(宮大工あの野郎…!挑む気か…!こういう時に躊躇なく飛び込んでいけるとこは素直に尊敬すんぜ…!!)
 宮大工たちをきちんと買ってる畔田。ゴールドダンススタジオの先輩連も、いい人ばかり。
 畔田「見せたれ宮大工ー!!ダンスサイボーグの異名を持つお前のダンスを――――!!」
 仙崎「満影しか呼んでないよそれ…!」
 奈緒美さんの台詞が少ないの不満だけど、かわいいのでよしw。それに彼らは…(おっと、9巻のネタバレやめよう)。

 八巻 章&椿 秋子&藤田 ひらり

 めんどいので、3人まとめて扱う(ヒドス)。

 横田先生「8巻の表紙は八巻くんだ!とかいうダジャレみたいなアイデアを考えてたけどやめました。」
 藤田さんともペアを組んだので、不可能じゃない。でも花園&御木と畔田&仙崎をどのタイミングで表紙に出すのかの問題あるから、避けたのはわかる(メインとなるペアは今のところ10組なので、11巻以降どうすんだ?という課題ありますが)。
 御木&ターニャペアや宮大工&柏ペアも部長の対戦相手なので、敗退した藤田、つちわた、同時に観劇。ひらりんの感想。
 藤田(ていうかねものすっごい上手い…!自分がやる側になって初めてわかること多いなー…!)
 ひらりんの成長に期待です。

 相変わらず喧嘩腰の八巻と椿。秋子がグーで八巻をぶん殴るちょっとトンデモな一幕も。
 綾辻先輩がダンスをやめるかもと心配していた椿、自分がなぜダンス部に入ったか副部長に告白。

 回想シーン。咲本たちの試合をテレビで観て、競技ダンスに興味を持った秋子。入学した鹿高に偶然ダンス部があるのを知って運命感じる。しかし教室で男子に蹴りをかますガサツなあたしにはムリかなと悩んでいた。
 その時、新歓の舞台客席で演技に臨む理央とすれ違う。そこで「できるかできないか」の問題は吹っ飛んだ。その綾辻は椿の理想そのものだったから。
 椿「リオ先輩みたいになりたかったから あたしダンス部入ろうって決めたんです…!」その言葉に全面同意するひらりんとわたりさん。
 椿の憧れは沙羅なのだろうと思い込んでた綾辻。嬉しくないはずない。

 リオさんがやめるとは秋子の勘違いだと思ってる章、椿が余計なことを言うのではと案じてましたが、このアクションには納得していた。

 麹町 幸朔&倉見 純

 メインペアじゃないけど、決勝に進出する隠れた強者。見せ場もある。これからに期待。

 宮大工 勇太&柏 小春

 つちわたのおかげで(感情を自覚し表現する…!)大事さを学んだ宮大工。前回御木組、金龍院組を破り準優勝して、(非常に明確に心が動)いた。つまりとても嬉しかった。
 そしてそれ以上の感動を味わうために(チャンピオンを 倒す…!!)決意を固めた。(困難が大きければ大きい程…!達成した時の喜びは何倍にもなる)ここまではいい。しかしこの後、
 宮大工(それにきっと 柏さんも喜ぶ!)
 …やっぱりキミ「も」そういう動機でダンスしてんだねえw。
 それはともかく、みやかしは闘争心を反映した、炎をイメージしたダンスで攻めます。このコマ、柏さんも戦闘モードの顔になってるのがグッジョブ。
 一コママンガのネタ。
 宮大工「炎?炎なんて出ませんよ ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」
 元ネタはあのマンガのファンでなくともわかるのでは?w

 攻勢に出る彼ら。しかし、チャンプ・咲本に御木ともども首を斬られるイメージを見せられ(「刃牙道」の宮本武蔵かよ!w)、戦慄する。
 その後一コママンガ。
 御木「く…首斬られた…!?」
 宮大工「斬られませんよファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」
 お前花京院ファンだな?w

 試合は決勝戦に突入。
 「炎のダンス」で王者ペアを攻めようとするみやかし。だが!
 咲本(準決勝での炎の如きダンスは見事だった…!そうだな例えば…!バリエーションをつけて解釈の幅を広げてみたらどうだ…!こんな風に…!!)
 宮大工(!!)
 と、宮大工の上を行く炎のイメージでやり返される。
 ルーティンを自分を超えた形で真似された宮大工、大いに動揺し、ステップを外す凡ミスをやらかしてしまう。
 しかし、同じゴールドダンススタジオのボス金龍院の脱落(後述)を目にした宮大工たち、
 宮大工(どうやら僕は…… 叩き潰されたままでは 終われない…!!)
 と、闘志に再び火が点く。

 御木 清斗&タチアナ・クリロワ

 今回彼らは自分たち咲本ダンススクールのボス、咲本&永島の首を取りにかかる。御木&ターニャも元中学生チャンピオン、先輩に遠慮するタマじゃない。

 回想シーン。ターニャの祖国、ロシアのモスクワで一緒に練習したらしい御木。ターニャは御木に「キヨトは良い子過ぎて少し退屈だ」といささか厳しめに評する。そして、
 ターニャ「思ってること言ってみたらどう? 聞かれるのがイヤなら日本語ででもいいわ」と。
 ここ、一見気遣ってるようで実はあることを企んでますw。目論みに気付かない御木、内心の激情をブチ撒ける。

 御木「…高校に上がってから… 一回も勝てない… 宮大工くんに負けたの… あれは…けっこうこたえた… だってずるいだろう宮大工くん!思いっ切りダンサー体型で!! でもダンスは僕らのが上だったから…! 嫉妬しなくて…済んでたのに… ターニャ…僕のこといい子って言ったけど… 実は超負けず嫌いだし… 誰にだって 負けたくないんだ 自分が一番だって本当は思ってる…から…」

 マグマのように熱くてドロドロしたものを抱えてた御木。「日本語だからわけわかんなかったでしょ」と安心してた彼、そこにターニャ!
 ターニャ「(フッ)チョットダケワカッタヨ ニホンゴ ベンキョオシテルカラネ!」
 御木「えええええ!?」
 ターニャさん、策士!(御木にバラす前の笑いが心憎い)しかもこの後、
 ターニャ「そういう気持ち隠すことないわ 私はキヨトがどんなキヨトだとしても 嫌いになることなんてないもの」
 こ、これは!…自分で言ったこと、ドキドキしてるターニャ。人気投票3位になれるはずだ。

 決勝で咲本に挑む御木、ここでまた回想。
 背が伸びない悩みを先輩の咲本に打ち明ける御木、「その内ヤシの木くらい伸びるぞ!」と(根拠がないw)励ましを送る咲本。それでも「このまま伸びなかったら」と心配する御木。そこに咲本は、
 咲本「小さい選手には小さい選手なりの戦い方がある! キミはまず 誰よりも速く誰よりも細やかに動ける選手になれ!」
 と、咲本にしては珍しくw、役立つアドバイスを。御木はそれを実践してジュニアチャンプになった。

 御木(結局背はそこまで伸びませんでした… でもそのおかげで今僕は…!)
 ロシアでは体格が小さくて相方が見つからなかった、
 御木(ターニャに出会えた…!)
 …つっくづく各カップルのLOVEがまぶしいマンガだなおい!ww

 ターニャの前でなら自分の激情をぶつけられると咲本を襲う。だがこれも宮大工同様、
 咲本「自分より大きい上に 自分と同等以上に速い相手がいたらどうするか…だ!」
 返す刀で斬られる。流石高校チャンピオン、後輩になんの手加減もしません。

 金龍院 貴正&神宮寺 美乃梨

 このペアは「まさか」でした。

 彼らはこう評されます。
 「基本足型を極めることこそが 競技ダンスの王道ということ…!!」
 「ウィンナーワルツ、スローフォックストロットは 金龍院組の領域…!!」
 畔田「どうだ咲本譲治…!! うちの大将たちは最初から最後まで基本足型のみ…!! 宮大工の時みてえにルーティンパクるなんてこたできねェぜ!!」解説乙。
 ひたすら基礎固めを極めた金龍院と神宮寺、咲本たちとは対極のトッププレイヤー。

 ところが金龍院、決勝の途中から様子がおかしい。息が荒いし、表情にも余裕がない。そして神宮寺さん、そんなことはとっくにわかっていた。
 神宮寺「金龍院さん… お体おつらいんじゃありません?」
 金龍院「大…丈夫…ハイに…なっているのか…疲れを感じな…」
 ここで神宮寺は金龍院を人差し指で(ツンッ)とつつく。
 それだけなのに、貴正は「ステーンッ」と転んでしまった!そして美乃梨さんは、
 神宮寺「舞台を降りましょう~~~… もうここまでです」
 相方の異常など、百も承知だった。

 神宮寺が棄権を申し出たのに怒りを表す金龍院。
 金龍院「僕は今日咲本に勝てるならっ…! 燃え尽きても構わない覚悟できた…!! キミは違うのか?美乃梨くん!!」
 だけど美乃梨さん全く動じず、
 神宮寺「ええ違います 私は"貴正さん"のお体の方が大事」
 そして「あなたがこうしてここにいるのはあなただけの力ではない」と諭す。
 回想シーン。食が細くて病弱だったが、美乃梨さんと一緒にめしを食うようになったら食欲がわいて健康になった貴正。金龍院パパの「病気を治そうと色々手を尽くしたが結局 女の子か!」という感想、ごもっとも。実際男などそんなもの(ただし神宮寺自身は料理できない)。
 つまり貴正が健康体になれたのは美乃梨のおかげによるところが大きい。そんな美乃梨が、「優勝できるならどうなっても構わない」などという相方の無謀を見過ごせるはず、なかった(しかしこのあたりの美乃梨さん、完全に「夫を想う良妻」にしか見えぬw)。

 神宮寺に問われて「今日は久々に体調が悪かった」と打ち明ける金龍院(もっとも、「『ベストコンディション』などと嘯いたが」言うてますが、7巻に「今仕上がった…!僕のベストコンディション…!!」と台詞書いたときは作者、ホントにそのつもりで書いたのだと邪推)。やれやれここで彼らはリタイア…と思うよねえ?w ところがそうではないのが金龍院と、なにより作者・横田先生の非凡なる才覚。
 金龍院「ただしだ 舞台には最後まで立っていたい!」
 土井垣(金ちゃん…!)
 咲本(フッある意味… 「楽しむダンス」の究極形か…)
 再び踊り出した金龍院組。それは咲本や土井垣を倒すための「競技ダンス」ではなく、宿敵や後輩たちと、誇りを持って同じ場に立つための「社交ダンス」でした。そしてライバルたちを倒す後事を宮大工ペアに託す。
 柏「美乃梨さんたち… どうしたんだろ…!?」
 宮大工「さあ?わかりません…… しかし人一倍ダンスに情熱を燃やす金龍院さんが…」
 前述しましたが、これでみやかしの闘志に再び火が点く。

 金龍院組の姿勢にみきタニャも感銘を覚えます。
 ターニャ「……キレイだわ… あの二人………」
 御木(金龍院さんは背も僕と変わらないし… 体型的には不利なとこばかりだ… なのに…どうしてここまで… 今まで見たダンスの中で… 一番優しいリード&フォローだ…)
 土井垣(あっぱれだわ 金ちゃん――…)
 咲本(さすがは我が友 我がライバルだな…)
 【勝負を降りてなお 観客を魅了した―…】 
 身も蓋もないこと言ってしまえば、横田先生が金龍院を勝負から降ろしたのは、このまま戦っても土井垣や咲本の咬ませ犬にしかならない展開が待ってるからでして…w。でも「勝負は降りても試合は降りない」展開は、他のスポーツでは困難なシナリオなので、作者が競技ダンスを深く理解してるのがわかる。横田先生、見事です。

 土井垣組と咲本組の最終決戦に血がうずく金龍院、懸命に我慢。
 金龍院(今までこんなに自分の病弱さを憎らしいと思ったことはない… 土井垣…! 咲本…! 綾辻嬢…! 永島嬢…! 今年の日本一は 彼らの内のどちらかだ…!!)
 シメのセリフも大変よかった。

 最後に、一コママンガの金龍院の扱い、起き上がりこぼしだのメカフリーザだの、本編の華麗さが台無し!あんまりだ!wwwww

 咲本 譲治&永島 沙羅

 王者としての迫力、貫禄を8巻でもいかんなく発揮。

 決勝戦スタート。咲本、永島とすぐには組まない。
 咲本(感じろ音楽を…!たくわえろ体内に…!)
 集中力の高め方からしてキャラ立ってる。
 永島(ジョージは こいつは本当に「ただの天才」…! それだけは確信してるだから…! ダンスの上でだけはあんたを 全肯定してあげる…!!)
 喧嘩こそ多いが、だからこそのベストパートナー。
 咲本(熱いな土井垣…! 誰よりも熱い男だキミは…!オネェなのに…!)
 「あたしはオネェではなく喋り方がそうなだけよ」とさんざん土井垣が説明してるのに全く覚えぬ咲本w。キマッてる台詞なのにw。
 咲本(それだけに残念だ…! 土井垣…!そういう事情を知ってもなお…! 私とサラは…! 負ける気など"サラサラ"ない…!)
 ホールドしないまま戦闘開始!

 先に述べたように、宮大工組、御木組を鎧袖一触で退けた咲本組。となると対抗しうるのは金龍院組と土井垣組(麹町組もがんばっているが)。
 咲本(これで彼らが決勝中に 再起できればよし…! できなければ…まあ 来年頑張れ!)
 宮大工(来年はもう…!)
 御木(咲本さんたち いないじゃないか…!)
 八巻(わかるぜ…全国大会で勝つチャンスは 今日だけなんだよ…!)
 絶対の自信を持つ咲本と、どうあろうと勝利したい一年生連と八巻(八巻組はラテンでの勝負を控えてる)。これは伏線かも(特に八巻には)。

 前述通り、金龍院組は脱落。一方土井垣組は絶好調。そのまま最終決戦へなだれ込む咲本、土井垣ペア。別項で語ります。

 一コママンガネタ。咲本はズバリ、
 【コピー能力者!】
 いや全く。しかもジャンプマンガのコピー能力はオリジナルに勝てないのが相場だけど、咲本はオリジナルを簡単に超えるもんなあ。

 土井垣 真澄&綾辻 理央

 お待たせしました、真打ち紹介でございます。

 まず準決勝終盤。
 土井垣(リオ…呼吸がだいぶ乱れてきたわ… 当然ね… 二次予選から即興で編み出したリオ主体の振り付け… いつもより早く限界がきてもおかしくない… 抑えめのリードをするべき…? 今の勢いを止めることになってしまっても…)
 理央の体力を心配する真澄。しかし。
 綾辻「抑え目でいこう…なんて 言わないでね?真澄くん いつもだったら私が… 午後のラテンの試合に備えて体力残しておこうとか…言い出すタイミングだけど…」
 綾辻(今までそうやって…私は… 色んなことを理由にして…どこかでセーブをかけていたのかもしれない……)
 綾辻「今日は… 全部出し切りたいの… 後のことは… 後になって考えればいい…! だからお願い…真澄くん 私を"心配しないで"…!」
 この覚悟は、無理をして敗れた金龍院と似てるようで、違う。金龍院はもはやない余力をさらに絞ろうとして失敗したが、綾辻は「私は今まで全力を出していなかった」という反省に基づいて死力を尽くそうとしてる。理央の本領はこれから。

 綾辻(沙羅たちに勝ちたい…! 真澄くんの期待に応えたい…! みんなの中での私は最後まで 「頼れる副部長のリオ先輩」でいたい…! ふふっ…なんだか私今すごく よくばりな人みたい…!)
 勝利を目指すには欲が必要だが、綾辻さんは今まで欲がなさ過ぎた。それが今大会、おそらく心の底にたまっていた欲が噴き出した。これが生まれて初めて見せる「綾辻理央」の本気。

 そして決勝戦。開始直前、「土井垣真澄」には相方にどうしても通したいわがままがあった。
 土井垣「この競技会私たちが優勝したら 組解消の件…考え直してちょうだい…!! やっぱりあなた以外に 私のパートナーはあり得ない…!」
 綾辻「えっ… な… そ…」
 土井垣「OKなら手を 握ってちょうだい」
 綾辻「そんなっ… だってそんなの…っ(ずるいっ……!)」
 土井垣「ずるくて結構…! ベストパートナーを失うわけにはいかないわ…!」
 綾辻だって、好きこのんで土井垣と別れたいのじゃない。自分の至らなさのせいで、土井垣の才能を殺させてはならないと、考え悩み苦しんで、出した結論。(私だって…! 本当は…! まだあなたと…!)なのだ。理央の思うとおり、これはずる過ぎる。
 追記・「『今日が最後だ』という覚悟で沙羅たちに挑んでるのに、当の真澄にそれを否定された」との不満もありそうです。

 ここで咲本が、
 咲本(悪いな土井垣… 聞こえてしまったよさっきの… 優勝すれば組存続… 負ければ組解消か…)
 だが咲本は王者として好敵手として、手心など加えない。
 咲本(別れてもらうより他にない!!)(悪く思うな…!! 友よ…!!)
 カッコつけ過ぎだ咲本!w

 土井垣の勝手な発言でいきり立った綾辻と、譲るつもりが全くない土井垣、ダンスしながら夫婦喧嘩wを始めます。
 …喧嘩の内容、面白すぎるのであえて引用しません。未読の方、どうぞ読んで下さい。お互い心の声のはずなのにどう見ても会話が成り立ってるのがw。
 だけどそれが感情が迸るダンスとして表現され、結果的に大きくプラスに働く。観戦してる鹿高一同、誰もが(八巻、椿先輩たちみたいだ…)と思う(やまつば本人たちも)。
 咲本(そう言えばあの二人が言い争いをしている場面など見たことがなかったな 14年分のケンカか…!激しいわけだ…!!)
 永島(驚いた…! リオと土井垣くんでもあんな風になることあるのね…!初めて見たリオのあんな顔…! 素敵じゃない…!)
 (素敵じゃない…!)と内心でつぶやく沙羅さんの表情もステキです。この顔、7巻で理央と真澄が別れるかもしれないと知った沙羅と譲治が、
 咲本「手心でも加えるつもりかな?」永島「まさか」
 とやりとりした時の、沙羅さんの冷たい表情と対になってると、勝手に思ってる。それほど(素敵じゃない)の沙羅さん、優しい。彼女もまた、友だち想いなのである。

 土井垣「…で どうなの…? 答えは…?」
 綾辻「それこそ… 言わなくてもわかるでしょ…? (きつく土井垣の手を握る)これが… 答えだから…」
 土井垣「ありがと…! リオ…!」
 この時点での約束は、あくまでカップル解消を「考え直す」のを理央が承諾しただけなんですが、真澄くんも男の子だから(笑)、自分に都合よく解釈して、「カップル存続を了承した」と捉えます。

 土井垣組・咲本組の最終決戦

 頂上決戦は項目立てて扱います。予定になかったんだけど、そうした方がこのエントリ面白いはずと考えたので(つまらなかったら、ゴメン)。

 真澄くんの姉、葉澄コーチが今までの弟たちの戦いをこう語る。
 葉澄「競技ダンスは『印象』との闘いって話はしたわよね? 真澄とリオちゃんはこの試合中何度も進化し 『いつも二位』の印象をぬぐい去ることには成功したはず… でも未だ咲本くんたちから『王者』の印象を奪うことはできていない…!」
 最後の種目、クイックステップ。真澄と理央の心中で、何を決め技とするか、すでに決まっていた。ここでつちわたに目線を送るマスリオ。
 ちょっと回想シーンが入る。自分たちは後輩たちに支えられてきたと感じていた部長ペア。だから最後は…。
 つちわたブースト!これで勝負に出たマスリオ!しかし!
 なんと、咲本&永島もつちわたブーストを仕掛けた!
 畔田「先読みしてッ… かぶせてきやがったのか!?」
 金龍院(いや咲本は 策など弄すタイプじゃあない…!)
 永島(何にも考えちゃいないわよ! ジョージは徹頭徹尾… やりたいからやってるだけ…!)
 咲本(この技は土井垣…!キミら以外で今日 唯一…! 私を驚かせてくれた技だ…!一度やってみたかった…!)

 しかも土井垣組も咲本組も、つちわたブーストの「プロトタイプ」を使った!プロトタイプとは言っても、つちわたが使った完成品は土屋くんと亘理さんのレベルに合わせて、難度を下げて出来上がった技なので、原型の方が高度な技。
 この技は鹿高部員全員で考えた技なので、土井垣がプロトタイプを知ってるのは当然。しかし、咲本は一度見ただけで原型を推測し、再現してしまった。咲本組の次元に戦慄する葉澄コーチ。
 私、ジャンプでこの回読んだ時点で「あー、土井垣組負けたー!優勝は咲本組だー!」と思ってしまった。葉澄さん同様、読者の私にも咲本のつちわたブーストはショックだった。
 だが、しかし。だがしかし!土井垣と綾辻はこれで終わらなかったのだ!

 ちょっと余談挟むけど、八巻が「部長!」と応援を叫ぶの、カッコよかった。八巻が普段応援で大声を張り上げるのは少ない。同じ部員でも、他人の勝敗より自分の勝利を重視して考えるのが八巻。その彼が珍しく(部長たちに勝ってほしい!)と願って吼えるのは、彼らしくないのがむしろ立派に思えた(要するに「劇場版ドラえもんのジャイアンはいい奴に見える効果」みたいなもんww)。

 追い詰められたマスリオ、とっておきの中のとっておきをとうとう使う。
 それは、つちわたブーストの"先"、つまり進化形!
 これはできれば部長たち、使いたくなかった。なぜなら"先"は自分たちのためではなく、将来のつちわたや競技ダンス部のため、未来の部員たちが使うために開発した技。それを土井垣たちが使っては本末転倒なのですが、咲本たちは出し惜しみして戦える相手ではなかった。

 さて、試合はここで終わり。どちらが優勝したかは9巻の始まりで!読者としては8巻のラストに結果が載らなかったのは肩透かしでしたが(ジャンプで結果は知ってても)、でも考えれば横田先生がそうした理由はわかるな。だって、読者の中には、マンガや小説の最後の頁を先にめくってしまう馬鹿、けっこういるものw(つーか私がそうだwww)。

 今回も我ながら愛を込めてしまった(自分で言うのもなんですが)。いつも作者ご自身にも読んでいただきたいと思って書いてます(間接的にコンタクトしてる)。駄文だと十分承知してます。でも、愛に嘘はないとだけは、当ブログの読者にわかっていただけてると思ってます。

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コメント

自分のレビューを書いてからゆっくり読もうと思っていたのですが、肝心のレビューを忘れていた件について。さっき書き終わりました。

> 前巻が嘘だったかのように見せ場、ありません。あの輝きはなんだったんだよ!w
本人達はね…。本人達の技の方がよっぽど目立ってましたw

> 亘理「部長さんとリオ先輩はいつもカッコイイです…!」
> マ ジ 天 使 。
僕も今巻の亘理さんポイントはここだと思います。

> 炎?炎なんて出ませんよ ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから
あああジョジョネタだったのか。なんか引っかかってたんだ。

> 金龍院「僕は今日咲本に勝てるならっ…! 燃え尽きても構わない覚悟できた…!! キミは違うのか?美乃梨くん!!」
少年漫画的には当然試合続行になるところですが、金龍院が納得する仕方で危険を決めた美乃梨さんマジ天使。

> しかもジャンプマンガのコピー能力はオリジナルに勝てないのが相場だけど、咲本はオリジナルを簡単に超えるもんなあ。
コピー能力で強キャラっていったら、封神演義のヨウゼンくらいですかねぇ。

> 葉澄さん同様、読者の私にも咲本のつちわたブーストはショックだった。
そもそもチャンピオンがアレすぎてよくわかんなくなってるんですけど、競技ダンスってこんなアドリブガンガン入れる競技じゃないですよね…。それでいて見たこともない技ぶち込んでくるとかどうなってんだよ!

9巻のレビューも楽しみにしてます!しかしジャンプ本誌の展開はショックでしたね…

投稿: yukkun20 | 2017年2月11日 (土) 23時32分

>自分のレビューを書いてからゆっくり読もうと思っていたのですが、肝心のレビューを忘れていた件について
 濃いレビュー過ぎて敬遠されたかとw。

>本人達の技の方がよっぽど目立ってましたw
 つちわたのオリジナルでもなんでもなくなってますから…。今後に期待。

>僕も今巻の亘理さんポイントはここだと思います
 ですよねー。背すピンアニメ化が実現したらわたりさん中の人は花澤香菜さん希望(サラッと、トンデモないこと言うなw)。

>ジョジョネタだったのか。なんか引っかかってたんだ
 知らなかったんすかw。「花京院ファンだな?」のヒトコト入れといてよかったw。

>少年漫画的には当然試合続行になるところですが、金龍院が納得する仕方で危険を決めた美乃梨さんマジ天使
 男目線で描かれてるマンガだけど、決して女性が添え物じゃない。むしろ彼女たちが真の主役。

>コピー能力で強キャラっていったら、封神演義のヨウゼンくらいですかねぇ
 見た目や性格はなんとか覚えてますが、能力は全然覚えてない(おじいちゃん化が…w)。

>チャンピオンがアレすぎてよくわかんなくなってるんですけど、競技ダンスってこんなアドリブガンガン入れる競技じゃないですよね…
 そのはずですよね。それで日本高校王者って…。フィギュアのキャンデロロも金メダル取れなかったのに(私A「その例えもうやめろ」私B「好きだった選手なんです」)。

>9巻のレビューも楽しみにしてます!
 あまり期待せずにお待ちを。
>しかしジャンプ本誌の展開はショックでしたね…
 あの二人がああなるとはね…。

投稿: Ivan | 2017年2月12日 (日) 00時00分

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