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2011年5月13日 (金曜日)

「ラストストーリー」感想(微ネタバレ)(クリア済み、プレイ時間50時間)(坂口さんご自身に読んでいただきます)

 まず、よかった点から。

 バトルシステムは、なかなか抜かりのない、まさに革命的な仕上がりです。
 個々の要素を細かく紹介することにはあまり意味がないと思うのでやめときますが。
 肝心なのは、ギャザリングに魔法サークル、ギャザリングバーストにコマンドモード、注目モードにハイドと、これだけ多くのシステムを詰め込んでおきながら、なぜかユーザーは複雑なことを考えず、難しいと思うことなくバトルになじめる、その点が見事だと思いました。
 使えるスキルの数を敢えて抑えたのは英断でした(通常攻撃がセミオートなのは実にいい)。 

 次に、ルリの街の仕様も素晴らしい。
 広い街中でたくさんの人が会話しているので街の散策が楽しいです。その上クエストがあったり、アイテムが落ちていたり、行商人が現れたりと街が変化に富んでて飽きない。
 これはマップは広くないものの、坂口さんなりの「オープンワールド」なのでしょうか? 

 武器防具の仕組みもいい。
 防具はやはり着せ替えしてナンボのゲーム。大分楽しめました。騎士の鎧やカナンのドレス、ワンピは色替えや透明には出来ないものの強くてカッコよかったり可愛かったりでイベントの見せ場ではエルザに騎士の鎧着せてました。
 しかし「透明薬」って、「キャーッ!!坂口さんのエッチー!!(し○かちゃんの声で)」ってとこですよね。ラスストは結構エロかった。
 せめて、ドラゴンアーマー&レッグスがもっとカッコよければな。いえ、別の意味でカッコいいってコトはわかってるんですが。 それから武器は、どんな武器でも+99まで強化できるのは気に入りました(そこまで進んでませんが)。目指せトライヴ+99です。99になっても役に立ちそうもない武器もあるようですが。 

 グラフィックは流石坂口さん、Wii最高峰。PS3や箱○の映像には敵わないだろ、と意地悪言う人もいますが、映像美ってテクノロジーだけで成り立つものじゃないでしょう。テクニックとセンスは十分に注がれてますよ。
 ノビヨ師匠節の音楽万歳!「FF」とは全く違う世界を見せてくれてます。 

 ここからは、悪かった点。

 そもそも細かい不満点がたくさんあるゲームですが、最大の不満は「リモコン+ヌンチャクコントローラでは視点移動が自由にできない」点です。これなら最初から操作はクラコンのみとした方がよかったです(リモコンを振る操作が一切ないというのもなあ…)。 

 あと、ダンジョンで「三歩あるけばイベント」と言えるほどイベントの頻度が多いのも×。坂口さんは「僕の作品はイベントが長いと文句を言われる」とおっしゃってましたが頻度も問題です。ただ、この点は坂口さんらしさが出たと言えばそうなのですが。
 今回、坂口さんは「シナリオとバトルの垣根を取り払う」ことに取り組んだと推察します。ダンジョンや戦闘中に仲間がペラペラしゃべりまくる、そのことでイベントとの違和感を軽減した、そのことは評価しています。
 でも、まだまだ不十分だと考えます。バトルの方からイベントに歩み寄ったからにはイベントの方もバトルとの違和感を無くす要素を入れてほしかったです(最初のボスにとどめを刺すのがイベントなのは失敗でしたよ!)。 

 シナリオそのものについては、良くも悪くも王道であまり可も不可もなかったのですが、仲間をもっと立ててほしかったですね。過去にどんな人生を送ってきたのか非常に興味がありますし、とくにマナミアは「成人男性の15倍飯を食う」な設定があるならそのシーン見てみたかったですよ!

 総評

 プレゼンが見事だったのでとてつもない期待をしてたのですが、期待したほどすごい作品じゃなかった。10点満点で9点ってとこ。それでも傑作には違いないので、イベントムービーがいっぱいあったり、カメラワークが不自由だったりしても気にならない人ならご検討を。「最近RPGのバトルがつまらない」「ドロドログチャグチャしてない、爽やかな純愛物語を楽しみたい」って人なら今すぐゲーム屋行くか密林でポチれ。

 大きな可能性を示した作品なので、「これで最後」にするにはもったいないです。

 そしてシメですが。

 坂口さん、大っ変失礼致しましたっ!(土下座)

 ツイッターでの非常識ぶりもついでにお許しください…。

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