紡木たく先生作「マイ ガーデナー」感想(バレあり)
逆転5の記事で更新するつもりでしたが、それはかなり濃い感想になりそうで、先にこれでプチ更新。
作者の紡木たく先生(一応言っときますが女性です)は十数年ほど前に引退してたと思ってましたが、6年前にこの作品を発表してたとわかって驚いたので、つい衝動買いしてしまいました。
ネットで読んだ感想では「以前と寸分たがわぬ紡木ワールド」とのレビューがあったので「先生が進歩してないのならちと悲しいな」との懸念を抱いてましたが、蓋を開けると「いやいや、紡木先生は進歩してるぞ!」との感想を持ちました。
現役バリバリだった頃からコマ割りを完全無視するかのようなカットや、これでもか!と注ぎ込まれたモノローグの多用、そういう作風の基本は変わってませんが、マイガーデナーはそれらが更に過激に先鋭化している。
「コレはマンガと言えるのだろうか?」と思わせるほど極端な作風になってるので、期待を超えた紡木先生に感謝です。これで初めて先生の作品に接した読者は面食らっただろうな。
ストーリーは今までの作風の延長上とは言え、かなり辛いお話になってます。と言っても紡木先生のコトだから人は誰も死なないし、ハッピーエンドです。先生のクリスチャンとしての信念が現れた作品だと感じます。ここまで恋愛色の薄い紡木作品は初めて。
「紡木先生は悪を描けぬ作家だ」との批判ありますが、仕方ないんじゃないかな。人の世の悪を認められぬ人は少なくはないし、私もそのうちの一人。「悪の魅力」を語る手塚治虫大先生にも本当の悪は描けてなかったと思うよ。
私の最初の親友が「たく(男)」という名前だったのが偶然とは恐ろしいと感じられました。しかもその「たく」は紡木先生の代表作「ホットロード」を読んで感動したと(やはり自分と同じ名にピンと来たのだろうか?)聞いてるので元親友のコトも紡木先生に魅かれた一因かもしれません。
アマゾンへのリンクはこちら 。新品があるうちに紹介出来なくてすみません、紡木先生。
追記・すみません、バレなしのつもりでしたがバレありました。バレなし表記に線引こうとしましたが、タイトルには引けないみたい。
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