「キン肉マン」(続編)新シリーズ感想。新展開でも全く衰えない面白さ!(ネタバレ)
現在第222話。カナディアンマンよ…!( ;∀;)
完璧超人始祖編があまりにクオリティ・テンション高すぎて、あれ以上の展開描けるかなと案じてましたが、今のところ杞憂です。サプライズに次ぐサプライズで…。驚いた点一つ一つ挙げてきます。
サプライズ1・大魔王サタン復活
新シリーズ開幕とほぼ同時に、大魔王サタン、復活…と言ってもサタン、今まで殺されても封印されてもいなく、「復活」とは語弊ありますがw。
サタンという存在、キン肉マンという作品の中でも、設定固めがされてないキャラクターの1人ですので、これからそれが為されるかもしれないのは素直に楽しみ。今回のサタン、悪魔将軍を筆頭とする悪魔超人にすっかり失望してるみたく、宇宙のどこかに「真の悪魔」を見い出した、もしくは育てたらしいので、それが新たなる敵として現れると思っていいですね。
サプライズ2・オメガマン復活…と思いきや
そのサタンが見い出した勢力かもしれない今回の敵、とりあえず最初のボスはオメガマン…ええっ、オメガマン!?と驚いた人、多いです。
スグルに殺され、フェニックスに消滅させられたはずのオメガマンが甦ったかと思いましたが、委員長が「あのオメガマンは巨大な右手を身に付けた超人だった、だがあいつは左手だ!」と見破る。それに答える新・オメガマン、「あいつは俺の双子の弟、オメガマン・ディクシア(ギリシア語で「右」の意)だった、俺はあれの兄、オメガマン・アリステラ(ギリシア語で「左」)だ!」と予想の斜め上を行く正体を明かす。
そして5人の仲間と共に「オメガ・ケンタウリの六鎗客」を名乗り、サイコマンの遺産(マグネット・パワー?)を奪いにかかる。
気になるのは、オメガマン・弟の属性は完璧超人。ならば兄も完璧超人?またオメガマン・弟は超人閻魔の依頼を遂行しようとして殺されたので、兄としては完璧超人のボスでもある閻魔に思うところ、ありそう。そうなると新章プロローグでマントの男が閻魔の竹刀を握りつぶしてたの、あいつの正体はオメガマン・兄と考えるとしっくり来ます。なんにせよ、正体も目的も謎に包まれた一団です。
サプライズ3・ウルフマン、引退を撤回し単身迎え撃つ…と思いきや、現れた助っ人の顔ぶれが「まさか」
現れた六鎗客に、偶然居合わせたウルフマンが「この場にいる正義超人が俺だけなら、逃げるわけにはいかねーだろ」と(ちなみにルーキーの正義超人が6人居合わせましたが、なんのいいところもなく秒殺されましたw)超人レスラー引退を撤回し、立ち向かう覚悟。
…ウルフマン、アイドル超人ではハッキリ言って最弱(ああ、言うてもーた)、しかも多勢に無勢、この時点で、「ウルフマン、フルボッコにやられるのだな、前シリーズのジェロニモ扱いだな」と、ほとんどの読者が思ったんじゃないですか?wでもそうはならなかった。
ウルフマンが六鎗客に立ち向かう、そこに颯爽と正義超人の助っ人が登場、まず現れたのが…ティーパックマン!えええっ、ティーパックマン!!?驚いてる読者に更なる追い打ち、カナディアンマン!ベンキマン!!カレクック!!!意外過ぎる助っ人四人衆!(これがカッコいいんだまた!)
ティーパックマン、鍛え抜きましたねー。身体つきが昔と全然違う。彼が四人衆のセンターに来てるのも驚き。「お前は引退したから戦わなくていい」とウルフマンを気遣うベンキマンや、「いや、戦力は多い方がいい」と現状を冷静に判断するカレクック。しかし個人的に注目したいのが、カナディアンマンの参戦。
カナディアンマン、肉ファンなら誰もがわかってるでしょうが、作中随一のネタ超人w。彼がネタ超人になっちゃったのはおそらく、伝説のキン肉マンサイト「あんちぇいん」(今現在なくなってるサイト。作品いじり、超人いじり、作者いじりwが面白すぎ、また「キン肉マン」への愛がたっぷりとあった)で、「どうせ死ぬなら黄金のマスクを奪ってから死にゃあよかったんだ!」というスグルへの超暴言を取り上げられたのが始まりだと確信してますがw、ゆでたまご先生ご自身、「2世」からネタにし始めて、カナディアンマン&スペシャルマン(いわゆる「カナスペ」)の息子と会ったときにスグルがイメージしたことwとか、国辱超人扱いされ、カオスを委員長に売ってしまうカナ、ウルフより弱いブラック・シップごときに二人がかりでやられるカナスペなど、不遇のウルフやジェロも裸足で逃げ出す散々なポジション。
でもだからこそ、今回ゆでたまご先生、「いじられキャラのカナを今度こそカッコよく描いてあげよう」との親心がようやくw目覚めたのだと期待してました。そして…結果は次項で。
サプライズ4・ティーパックマン、カナディアンマンの大健闘
さてヘッポコ正義超人五本槍VSオメガ・ケンタウリ六鎗客の試合が始まりました。正義側は一人足りないのでオメガ側はアリステラが動けば目的を楽々達成できるのでは?とはツッコまないお約束。…アリステラはアリステラなりに敵への礼を示してるんでしょう、多分w。
最初に戦ったティーパックマンの試合、ウォーズマンに首を切られた苦い敗北を糧に、首を徹底して鍛え、そして茶袋が「まさかティーパックがあんなに強いとは!」と思わせるフェイバリット・ウェポンになっていて、新必殺技を繰り出し、優勢に立ちます。
しかし対戦相手のヘイルマン、「お前の超人強度は30万パワーしかない!」と痛い点を突き、必殺技を破ってしまう。そしてヘイルマンは能力でティーパックを凍り付かせ、ティーパックマンの打つ手を無くす。ビリビリと破れて武器にならなくなったティーパックをなおヘイルマンに叩き付けるティーパックマン。通じるはずがなく、全身を凍らされ、最期に首を刈られる、という最も屈辱的な殺され方で、敗れる。
つづくカナディアンマンの試合(「楓」と書いて「カナディアンマン」と読ませる担当さんのセンス、スゴすぎる…w)、対戦相手のパイレートマン、「なかなかのパワーだ、だが技がついて行ってない」とカナのパワーに任せた攻めを破る。これも有名ですが、カナディアンマンの超人パワーは100万パワー。ウォーズマンにも匹敵する。
だけどカナ、「昨日までのカナディアンマンはそうだった!」と認めつつ反論し、その後「カナディアンマンにこれほど見事なテクニックがあったとは」と実況アナウンサーからも驚かれる(失礼千万な実況w。だがそれが読者の本音w)美技でパイレートマンを攻める。それからカナディアンマン、「これ以上の恥を重ねられるかーっ!」「すっかり諦めて期待しなくなった世間を絶対見返したくて俺は今日リングに立っているんだよーっ!!」など、まさに「血の叫び」としか言いようがない台詞を吐く。
そんなカナに芽生えた誇りを奪おうと、額のメイプルリーフを攻撃するパイレート。でも、「俺の誇りはそんな所にねえ!」と捕まれたメイプルリーフを自ら叩き折る。そして、新必殺技、リビルト・カナディアン・バックブリーカーを極める。
だけどカナの攻勢はそこまで。極められた新技を破ったパイレート、「海賊の流儀」を持ち出し、「我々の仲間になると約束すれば命だけは助けてやる」と降伏勧告。そこにあえなく「命だけは助けてください…許してくれ…」と言ってしまう…のですが、「…なんて、言うとでも思うかーっ!」と、フェイクだと明かす。
降伏を拒否したカナ、ならばとパイレートマンは必殺技を極め、カナディアンマンを殺しにかかる。最期に「俺が悪かった…許してくれ…」と言い出すカナ、あそこまで言っておいて見苦しい命乞いか、と憤るパイレートですが、カナの真意は、
「ここまでやっても約束を守れぬ、情けない俺を許してくれ…スペシャルマン」
勝利出来ない自分を親友に謝っていたのでした。腹を裂かれ、背骨をへし折られ、カナディアンマン、LOSE。カナの成長に心から感動してた委員長の無念な表情が泣かせるな…。
誰も予想してなかったティーパックマンのバトルも素晴らしかったのですが、30年間地に落ち続けた名誉回復を誓って試合に臨んだカナディアンマンが良すぎた。「なんて失礼な実況だ」や「絶対見返してやる」は間違いなく我々読者(と作者w)に向けて言われた言葉でして、私たちの嘲笑や罵声はこれほど彼等(カナスペ)を苦しめていたのかと、罪悪感すら感じる演出で…w。
しかしここまで言っても勝てなかったティーパックマンとカナディアンマン。これはゆで先生からすれば「気持ちと努力だけで勝てれば苦労はない」と言いたいのでしょう。第一、あまり言うべきことじゃないけど、ゆでたまご先生も、キン肉マンが一旦完結して以後、ヒット作に恵まれず、冷や飯を食いながらマンガ家やってた。カナの血の叫びは、その経験が反映された台詞なのだと思ってます。そうでなきゃ、あんなにリアリティや説得力が生まれてません。ゆでたまご先生は、敗者の気持ちがわかるマンガ家だった。
そして今シリーズのこれから。どうもゆで先生、正義五本槍の全敗を目論んでるようにも思えるなw。全員負けた後、スグルが駆けつけて、せめてアリステラだけでも倒す…、とか。ゆで先生、予想を裏切り、期待を裏切らないマンガ家に進化してるので、今後も楽しみで仕方ない。予想としては…ジェロニモが優遇される気がするw。
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