« Ivan的2018年、展望 | トップページ | マンガ版「戦闘破壊学園ダンゲロス」全8巻、感想(ネタバレ)。こらぁ!横田ぁ!書けない内容多すぎるわ!w »

2018年1月16日 (火曜日)

「シューダン!」2巻感想(ネタバレ。最終話のネタバレもしてるので注意)。ああッ!ナナセさんのカッコかわいさが止まらないッ!

 ご存知の方多いでしょうが、2巻発売と同日のジャンプで、連載が終了してしまいました…orz。どんなに掲載順位低かろうと、私には最高のマンガでした。ありがとうございます&お疲れ様でした、横田卓馬先生。単行本は4巻まで出るそうなので、気を引き締めて感想書きます。3ヶ月連続刊行なので大変。先生とスタッフの皆さんは比較にならんほど大変。

 まず変化球ですが、最終話のバレを少し書きます。なぜかというと、最終話を踏まえると、2巻の面白さが増すから。「続きを読む」からどうぞ。プレレビュー1巻感想シューダン公式ツイッター

 最終話でわかったこと

 それはナナセさん(前回の繰り返しですが、彼女には愛を込めて「さん」付けですw)が、ソウシを、「カッコいい男の子」として、子供の頃からずーっと想ってた、ということ。
 今までの言動で、ナナセさんにとって、ソウシが特別な男子とは、わかってましたが、「恋愛感情」とほぼ断言されるとは、思わなかった。
 一方ソウシがナナセさん大好きだとは明白でしたが、彼は自分がナナセに抱いてるのが「異性としての好意」だと自覚してないw。恐らく最終回でも。
 ソウシとナナセは相思相愛だけどお互いそれに気づいてない。またナナセさんは浜西のみんなのこと好きですが、異性としてのそれではない。だけど浜西男子連は多かれ少なかれ、ナナセさんを異性として意識してた。

 ソウナナがお互いを意識し出したのって、初めて会った夜にソウシんちで一緒にごはんを食べ、ソウシの部屋で語り明かした、あのあたりからなんでしょうねえ。ソウシママの「創始の部屋でゲームでもしてゆっくりしててー」はナイスすぎるフォローだった。いやいや、若いっていい。うらやましいと言ってるんじゃないよ。私もかつてはそうだったんだから。

 このことを踏まえて、この先を読んで頂きたい。あ、浜西メンバーのフルネームと背番号は前巻感想を参照(手抜き)。

 8話・ナナセ立つ

 1巻の続き、浜西VS西美薗、浜西が1点リードしてますが、互角の攻防が続く。鴨志田はソウシを「クソザコ」と見てるのですけど、ソウシ、主人公としてなかなかの立ち合いを見せる。
 一方巨漢FW、渥美は体格で劣るロクに完封される。1-0のまま前半終了。「小学生で渥美止められるやついねーんじゃねーかな」と評してたヤス、(こんな身近にいるんじゃねーかよ)と圧倒される。しかしロクは驕らず、
 「今日はオレなんかより ヤマトとソウシだろ?」と。
 「うん…!なんか今日すごいよソウちゃん…!」とナナセも同意しますが、ソウシ納得せず、
 「でも上手くいったのは最初の作戦だけだ 後半は絶対ぶち破る…!!覚悟してやがれ鴨志田…!!」
 負けてるのを認めつつ、闘志満々。そこにナナセさん、
 (ドキン…)と!ときめいてますな!

 他方大荒れの西美薗…というか、鴨志田。「のほほんとサッカーやってるだけのエンジョイ勢でしかない浜西 特に桜田」に押されてるのが全く納得行かない。暴言を吐きまくる。そんな鴨志田の口を塞ぐ渥美。てっきり渥美反逆フラグかと思いましたが、実は互いに、ものすごく友だち想いだった。
 そして待ってました、ナナセさん出陣!あ、ついでにユウキとヨウタもな(ヒドい)。鴨志田はチームメイトに「浜西の女子はザコだ」と伝えてたようですが、もちろんそれは間違い、ドリブルで西美薗の8番をアッサリ抜く。

 学校以来、再び対峙するナナセさんと鴨志田。「オレへのリベンジがしたいのか」と挑発する。さらに、「オレに勝つなんて奇跡が起きたら裸で校庭十周でもしてやる」…これ、けっこう重要なのでw覚えておいてほしい。
 しかしナナセさん、ソウシのプレーを見て冷静になったのか、
 「リベンジ…しようと思ってた…けどもうどうでもいい…!(私もソウちゃんみたいに…)楽しむことにした…キミとの勝負…!この試合…!!」と考えを改める。
 ここで鴨志田、自分の後ろにソウシが走り込んでるのを察し、ナナセの手の内は読めた…と、自信を持ってナナセと対峙しますが、我らのwナナセさん、「左足で出したパスを自分の右足に当てて軌道を変える」高等テクで鴨志田の裏をかき、シュンにボールを回す。

 エースストライカーのシュンがボールを持って優勢か、と思った矢先に渥美の猛チャージ。ボールを奪われ形勢逆転。鴨志田は「俺のディフェンスを信用してないのか」と憤りますが、「聖士郎スデニ ワルクチデ イエローカードモラッタ モウ1マイモラッタラ退場 ソレデハ勝テナイ」と不器用ながらも友を思いやる。
 一つ指摘したいのが、小柄な鴨志田がDFで、デカい渥美がFWなのは思い切ったポジショニング。体が大きい選手はDFをさせられること多く、小さい選手は前衛なのが多くて(そのくらいの知識はあります)、マンガでも大体そうですが、鴨志田と渥美のコンビはセオリー破ってます。それがどういう意味持ってるかはサッカーに疎いのでわからんのですがw。

 9話・巨人と嫌味なチビ

 渥美が鴨志田と初めて会ったときの回想。
 「おいお前!『進撃の巨人』に出て来る巨人に似てるな!」
 それが渥美に対する鴨志田の第一声。ヒデェこと言いやがるw。だけども、やたら大きく、オランダ人とのハーフでもある渥美に鴨志田は、なにも気にせず話しかけてくれた。嬉しかった。

 試合に戻って、ドリブルで猛突進を仕掛ける渥美。まさに進撃の巨人。普通に考えればわかるけど、背が高いということは、歩幅も長いということ。つまり渥美は脚も相当速い。
 渥美の前にロクが立ちはだかる。今試合ロクに負けっ放しの渥美。しかし、(キミに圧倒的に勝っている部分が一つある)と勝算あり。

 再び回想。女子に嫌われてる鴨志田を気遣う渥美。しかし鴨志田「あんなブスどもどーでもいい」と気にしてない。なぜ平気なのか不思議がる渥美。そこで鴨志田は渥美を西美薗FCへ誘う。根回しを一切せずに渥美を連れて来た鴨志田に呆れるチームメイトだけど、みんな鴨志田を認めてた。

 試合。西美薗のキャプテン、渥美に高いボール!高さに絶対の自信を持つ渥美、(これは防げまい!!!)とヘディング!
 ところがしかし、ヤスがまさかのファインセーブ!そうなのです!ギャグキャラの様な立場のヤスですが、ちゃんと優れた選手なのです!浜西前線にボールを上げる!

 また回想。「お前が平気なのはサッカーがあるからか」と問う渥美。それに鴨志田、「オレはこの先なにがあっても サッカーがあれば絶対に折れねェ」と。それを思い出した渥美、「負ケルナッ聖士郎ッ!!!」っと懸命のエール。

 「桜田ァァァァァッ!」「鴨志田ァァァァッ!」すっかりライバルのようになった二人。対決は、ソウシ勝利!ナナセさんにボールが渡る。そこに戻っていた渥美。脚が速いってことは戻りも当然速い。パワーでは絶対敵わないナナセさん、でもここで妙技!
 (ループシュート…!それも僕の頭上を軽々と越すほどの…!)
 ボールが渥美の陰に隠れて、キーパーに見えなくなることまで計算して打ったシュート、そのままゴールへ。浜西2点目!
 「やたッ」
 このナナセさんもめちゃくちゃかわいいです。またこのシーンの彼女見ればよくわかるんだけど、手足が棒のようで、ムネもおしりもまだまだ未発達、むしろ少年の様な躰のナナセさん。だがそこがい
 「黙れ…」
 ハイ、スミマセンでした。

 10話・嫌われ鴨と大岡裁き

 また素晴らしいセンスのサブタイですねw。

 鴨志田の回想。彼が女子から嫌われるようになったきっかけ。ある女子が鴨志田にサッカー教えてほしいとねだってきた。「オレはサッカーに関して本気だから泣き言いうなよ」と前置きする鴨志田。しかし彼は厳しくて、その女の子泣いてしまった。女子連からの同情が相次ぎ、鴨志田は嫌われた。しかし彼からすれば、好きな男子がサッカーやってるから私もできるようになりたい、などという動機の方が許せなかった。…あいつもそんなに悪い奴ではないのじゃよ。

 ナナセさんのゴールと同時に試合終了(このあたりの演出、キャプ翼っぽい)。嬉しさで、ナナセさんに抱きついてしまいそうになるソウシ。流石に冷静で的確な判断力が働いて、思いとどまる。そうでなければ大変なことになってたがw。でもナナセさん、まんざらでもなかったww。ソウシがナナセに抱きつかない代わり、シュンがソウシに抱きつく。サッカーの試合でよく見るシチュエーションだけど、あれって選手たち、嬉しいんだろかw。
 渥美は「あの子は真剣にサッカーやってるよ」とナナセさんを認める。それとこの試合の初めから、「近所のサッカー好きおじさん」が観戦してますが、ロク、ナナセ、そしてソウシを高く評価する。彼の役割はその内明かされる。

 ピッチから離れる前、鴨志田に「ちょっと待って!」とナナセさん。それまでみんなナナセのリベンジ・マッチだったことなど忘れてた。「カ…カワリニ謝ル!」渥美なんといい奴だ。だけどナナセさん小学校での件は問題にしてなくて、彼女が言いたいのは、
 「鴨志田くん試合中さ 負けたら裸で校庭十周するって言ったよね?」
 なんという大人げのなさ!(実際子供だがw)渥美を見習え!ww「やってやるよ!」と請け合ってしまう鴨志田。そしてナナセさん、2巻最大の問題発言。
 「いいよ いいよ やらなくて!キミのおちんちんなんか見たくないもん!」
 wwwwwwwwww。いやいや、この台詞には深くツッコまないのが賢明だなw。言いたいこといろいろあるけど。
 見どころは、周囲の男子のリアクション。ソウシや鴨志田などはマジテレ、ロクとヤスは大笑い。思い余ってヤス、「もう一回言って!もう一回!」言うてしまい、ナナセさんにキモがられるw。一番変な反応してるのがシュンで、「たしかに」とスンナリ納得しとるww。さっきの「裸で十周」の時も「おーそれオレも聞いたぞ!」無邪気に後押ししてる。…こいつ、将来大モンになる気がするw。で、結局、ナナセさんは鴨志田に1つ「お願い」を。

 それはナナセさん、ソウシ、ヤス、そして鴨志田、渥美の合同練習。せっかく同じ学校なんだ、昼休みや放課後に練習付き合ってよ、そうすれば私たちレベルアップできる、と。
 「おいおいナナセ!お前はゴンとキルアをビノールトと戦わせて鍛えてた頃のビスケか!」
 「ビノールト」ってキャラのこと、すっかり忘れてたw。つーか今の小六、それ知らんでしょうがww。気は進まないがサッカーで負けた以上従う鴨志田。ソウシを再びザコと評する鴨志田。なのになぜ勝てなかったと。やはりソウシ、実力を出せるのは瞬間的で、常に潜在能力を引き出せるのじゃない。
 せっかくなので同級生も混ぜるソウシ。「勝手なことすんな」と怒る鴨志田だけど、「この機にちゃんと友達作れ 渥美にも」となかなかの気遣い。更にナナセさんが女子も混ぜる。「もうすっかりお遊びだ」とヤケクソになる鴨志田ですが、そこに「あたしも一緒にやっていい…?」と、かつて彼にサッカーを教わった女子が!…これで、鴨志田はかなり報われたと思う。
 ヤスに「遠州杯…勝テルトイイナ」と渥美が。どれだけいい奴なんだ。

 おまけの一コママンガ。サッカーを教えた女子といい雰囲気になる鴨。後の展開で「ソウシ以上の朴念仁」と弄られる鴨志田にも、いいひとぐらいいたのである。

 11話・勝利の美餃子

 ついに市内大会決勝まで来た浜西FC。準決との一日二連戦。対戦相手はFC佐鳴。

 ロクにマークが三人付く。キャプテン・ヤマトが「僕がフリーだ」とアピールし、佐鳴、警戒しますが、ロクそれを察し、ナナセさんにパス。ヤマトも頭はいい方なので、自分を囮にする意図はあった。
 ナナセさん佐鳴の2番を華麗に抜く。その時の2番、
 「誘い込まれたー!(ゲェーッ)」
 …ハイハイ、横田先生はキン肉マン大好きですからねw。
 ナナセさんから、浜西ツートップ、ソウシとシュンにボールが回る。ソウシがボレーを決めようとしますが、コースが塞がれてると瞬時に判断したソウシはシュンにボールを。シュンのシュート!クリアーされる。ナナセのヘディング!キーパーにセーブされる。こぼれ球に。そこからロク、なんと曲がるシュートを決める!そして…。

 ヤマトんちで祝勝会。勝っても負けても餃子を食らうことは決まっていた。そこに、
 「コーチの奥さんて君ねェ みちるちゃんと呼びなさい」
 こがねいろキャラにして背すピンの準レギュラーでもあった、巨勢みちる登場。読者として会えたの嬉しいですが、劇中に彼女の出番は少ない。ここでナナセさん、またしても核を突く。
 「皆なんにも言わないからあえて言うけど優勝したよ?私たち」
 意外とひねくれてる浜西男子連、素直に喜ぶの苦手ですが(「イミわかんない」と呆れるナナセさんw)、しばらくして、
 「まあそのなんだ?オレたち強えーかも!!?」
 と歓声を上げる(疑問形なのが彼らのヘタレさw)。

 一同が勝利の美餃子に酔い痴れてるところ、巨勢コーチも、親御さんたちも思うところ、ある。そしてコーチ、
 「全国大会で頂点目指そう!」
 このシーンも、浜西イレブンのリアクションが見どころ。多くが驚いてるところ、純粋に喜ぶナナセさん。冷静なソウシ、ロク、ヤマト。ここでも変な反応してるのがシュンで、単純に納得してるw。

 12話・夜の練習と選ばれし三人

 土日だけでなく、火木の夜からも練習をすることとなった浜西。まだ小六、特に女の子もいるとなれば、親御さんも少し迷ったと思われますが、若い内に、打ち込めることへ力入れてほしいとの、親心感じます。
 目標は全国優勝ですが、もちろんそんな甘い話じゃない、「週二の練習時間じゃ足りない」とコーチ言いましたが、週四でも全然足りません。でも、彼らと彼女にも、「自分たちがどこまでやれるか試したい」気持ちが生まれていた。

 浜西が全国大会挑むのに敵愾心を燃やす鴨志田。渥美は全く気にせずナナセさんたちと仲良くなってるみたい。渥美が前作の土屋くんから引き継いでる、変な言葉Tシャツの「マイ・フレンド・フォーエバー」の意味、今知ったんですがw、名作の匂いがする映画ですね。
 みんなが練習に熱を入れてる中、ロク、ナナセさん、ソウシに「トレセン」試験の誘いが来ます。「近所のサッカー好きおじさん」はトレセンの候補を選んでた。たった今(私こればっか)、トレセンとはなんぞと調べたんですが、「個」を鍛えるとの趣旨は私好み。また、この後サッカー好きおじさんにロクがキレた理由がわかりましたが、それは後述。それと静岡でもトレセンは男女別だと知りましたけど、ナナセさんが参加できるのは試験だから?疎くてすみません。

 即刻「いってみたい!」と喜ぶナナセさん。「トレセンの練習に加わったら 浜西が全国目指すのに支障きたさないか」と心配するソウシ。「早くも受かった後の心配ですかな」って、カズとヤスから弄られるw。ナナセさん、「ねえ行こうよみんなのために!」と、ソウシの肩ガクガク揺さぶる。なんとうらやましいw。
 一方最も才能あるくせにロクは後ろ向きなのですが、「ロクも一緒なら」とソウシに言われ、ヤマトからも「キャプテン命令だ」と(ここでナナセさんがヤマトの脇の下ワサワサする。なんとうらやましいw。小学生らしい行動でもあるw)言われてしまい、渋々承諾。

 試験当日。流石にみんなレベル高い。また鴨志田と渥美も参加してる。
 チーム分けで二人とはぐれてしまったナナセさん。ここでキーキャラ、八巻律と出会う。「八巻」という名字はもしや…?それはともかく、「女子だからって甘く見ないでね?(ふんす)」とナナセさん。「ふんす」がかわい過ぎますよ…。それに律、「『女には最大級の敬意を払え』と兄貴が言っていた」と。「兄貴」が「あの男」だとしたらあいつらしいw。
 二人で連携を決めようとの流れになったナナセさんと律。律は注目されてて、周囲の選手も警戒しますが、鴨志田は(あの女にも注意しろよ…!じゃねーと痛い目見るぜ)とよく知った相手ならではの考えを抱く。
 ナナセさんにパスを出せそうにない律、ナナセさん案じますけど、彼の言葉を信用して空きスペースに走る。それに律、なんとオーバーヘッドでパスを出す!難なくシュートを決めるナナセさん。オーバーヘッドの描写、今どきのやつは地面に手を添えて蹴るのが基本なのね。確かに頭から落ちたら危ないからなあ。私ガキんちょのころ、飛び上がって蹴ってました。命知らずだったなw(丁度キャプ翼ブームの時代だった)。

 13話・オレとお前とダイゴくん

 好調のナナセさん。律もなかなかのタマであると見せる。律は追塚SC所属だとわかる。

 ロクも調子いい。他方ソウシ、ロクのパスを貰おうとするところ、チームメイトに押しのけられてパスを横取りされてしまう。試験な以上、やむを得ないのだけど。
 そしてこの二人、思いもよらず、かつての浜西9番(ナナセの前任者)、中瀬大伍と再会。テンション高くメチャクチャ無邪気な子。彼は今、追塚のエースストライカー(ポイントは「ヤスに早くオレのゲーム返せって伝えて!!」www)。
 二人とダイゴは試験で別チームだったんだけど、ダイゴ無理矢理ソウシ達に合流。相手チームに鴨志田がいる状況で、練習。

 鴨志田はソウシよりダイゴに警戒。このエピソードの前提として、トレセン試験参加者はお互いの手の内をあまり知らない。しかし(元)浜西メンバー、西美薗メンバーはそれぞれのこと知ってる(もちろんナナセさんとダイゴは互いを知らない)。したがってチームワークも機能する。
 ソウシにボールが回ったので、仕方なくダイゴのマークを外し、迎撃に向かう鴨志田。ダイゴがフリーになるのを計算してたソウシ、パスを出そう…との局面で、
 「パスを!!」
 
と気迫を見せるダイゴ。センタリングを受けて、ダイゴのボレー、弾かれる。即座にヘディング、これもクリアーされる。だけど鴨志田やソウシ達にはわかってた、終わってないと。ダイゴ、ゴールへの並外れた執着心で、ダイビングヘッドを決める!スパイクやゴールポストが目の前でも、躊躇いなく突っ込むのがダイゴの持ち味。ラストで律とダイゴのチーム、追塚SCが地区王者だと明かされる。

 14話・真剣十二歳

 このサブタイ、12話に持って来たかったでしょうねw。

 夜中に県道を歩いて帰るソウシ、ナナセさん、ロク。保護者目線で見ると、心配でハラハラするけど(私ももう40歳なので)、年頃の子たちが親の目や手が届かない所で、自由な行動をしたい気持ちもよっくわかるから、複雑です。
 ナナセさんに連絡先を渡してた抜け目のない律w。ナナセさんケータイ持ってなかったからよかったが、危ないとこだった(なにがだ)。

 トレセンの回想。ソウシに「また会おう」と言葉を掛けるダイゴ。「予選リーグ1戦目で対決したりしてな!」というダイゴに「お前の予感は当たるからな」と内心(勘弁してくれ)とソウシ。ここで「サッカー好きおじさん」がロクに声を掛ける。ロクを高く評価するが、「浜西はキミの才能を存分に活かせる場ではない」と言ってしまう。それに、
 「友達と一緒に楽しく高みを目指すことだって出来ます」
 と怒りをあらわに。(ロクくんでも怒ることあるんだ)と少し驚くナナセさん。
 ここで「トレセン」の趣旨が絡む。トレセンは「楽しいプレーにかまけるあまり、ぬるま湯の様な環境で刺激のない、悪い習慣をつけない為」という目的がある。浜西を心底気に入ってるロクには、そこを「ぬるま湯」扱いされたことが許せなかった。

 ダイゴの急成長に危機感持つソウシ。彼、親に迎え来てもらおうとスマホ取り出す。今時の子らしく、SNSで仲間と連絡取る。ここで期待を裏切らないのがヤス。ダイゴのゲーム借りパク疑惑もだけど、なにより…ナナセの隠し撮り写真!それをソウシに送ってナナセに見られてしまう!一歩間違えれば修羅場だった。この様子だと、ナナセの写真は浜西男子連の間でかなり流通してると思われるw。けっこう際どいものもw。この年頃の子、無防備だし。

 神社で迎えを待つソウシ達。浜西はやっぱりいいチームだと評するナナセさん。ここで彼女はロクが気になる。彼のことをソウシに聞くけど「男同士でヤボなこと聞かない」と要領を得ない。そこで彼女、「私は男子じゃないし 普通に気になる それにこういうのは新参者の役目」と「新参女子」の流儀を持ち出し、ロクに一対一の勝負を挑む。浜西で最初に練習した時、ロクに負けたのが悔しかったナナセさん。そのリベンジ…は口実で、ホントに彼女が見たいのは、

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 「女子だから」なんて言うくせに、このカッコかわいさ、いや、カッコよさ。男前度、光速でソウシやロクを引き離すw。キミこそ、このマンガの主人公w。出典・集英社刊、「シューダン!」2巻、(C)Takuma Yokota 2018

 「ロクくんは一度も本気出したことがない気がするんだよね!なにかに遠慮しながらサッカーやってるみたいに!」
 「オレがチームに馴染んでないと言いたいのか」
 「自分で言うってことは そういう意識があるんじゃない?」
 「揚げ足取りじゃないかそれはっ…」
 「ロクくんが本気出せないのってみんなが不甲斐ないせいだよね!?ロクくんだって本当はそう思ってるでしょ!?」
 「ナナセ…やめてくれもう…それ以上は…いくらオレでも…」
 「みんなでロクくんに頼り切ってさ!!思いっ切りプレー出来なくても仕方ないって…!!そういう風に上から目線で!!助けてあげてる気になって!!」
 「ナナセ!!もうッ!黙れって!!!」
 「…だけどもう違うじゃん…弱いって言われてた頃の皆じゃない だからもっと信じてよ…!みんな強くなってるはずだから…!!」

 実はナナセさん、ロクをかなり誤解してて、言ってること的を射てないんですが、しかしそれでも、彼女の一言一言がロクのハートに深く重く突き刺さる、痛すぎる言葉だった。それにしても二人の真剣さ、ここまで本心から他人とぶつかり合った経験、私にはない。うらやましいと思うし、こう言えるナナセは主人公に相応しいとも思う。何度でも言うけど、若いっていい。

 おまけ一コマ。

 「あげあしをとる?」
 ナナセさんサッカー馬鹿だから学力は高くないとわかってたけど、特に国語が苦手らしいw。小学生かよ!…って小学生でしたねw。

 15話・スカした野郎のイカしたチーム

 全国大会の初戦にいよいよ挑む浜西FC。相手は地区王者、追塚SC。ダイゴの予感が現実となった。
 まずは互いの握手から始まる。特に力を入れるダイゴ。ヤスへの「ゲーム返せ」がwww。ナナセさんの手握る際にときめくのは普通だけど(律の「後ろつかえてんだよ!」がまたw)、なんでソウシの握る際もキラキラ?w

 律のドリブルから始まる試合。ソウシとナナセさんの二人がかりで止めようとするけど、なんとこいつらをアッサリ抜く!ダイゴにパスが回…りそうなのを、ロクがカット。流石…と思ったが、ロクは神社でのナナセさんの言葉が頭から離れない。そこを追塚キャプテン、長谷川に付け入られ、ボール奪われる。ダイゴにパスが行き、そのまま追塚先制点!(ロク…らしくねェ…)と案じるソウシ。

 ロクのボールから始まり、パスを求めるナナセさんだけど、ロク思い悩むあまり耳に入ってない!そこに律のタックル!あまりに簡単に行ったので、律むしろ驚く。
 ロクが精彩を欠くなら、オレが!と律にかかるソウシ。そこで律、ソウシにとんでもない質問!
 「お前か両角禄郎 どっちか七瀬と付き合ってんの?」
 そんなの、私に決まってんだろ!(駄目だコイツ)
 冗談はともかく、どっちとも付き合ってないとソウシの態度から察した律、遠慮なくナナセさんと、ゴールを奪うべく、ダイゴにパス。しかし、DF三人がかりで止める。これはソウシの指示。そしてソウシはロクに、
 「一番ソンケーしてるダチの言葉を教えてやろう まず『認めて』それから『普通にしろ』」
 以前、ナナセさんにどういう態度取っていいかわからず困ってたソウシにロクが掛けた言葉。
 「お前はいつも通り最強のロクでいてくれよ…!」
 全幅の信頼を示す。

 おまけ一コマ。

 「上位互換!?」
 ちょw。でも律より、お前の方がナナセさんに相応しい男だと思うので、がんばれ。

 16話・両角禄郎

 ついに彼の真実が明かされる。

 幼稚園の頃から、彼はサッカー上手かった。またヤマトとも、良き友達だった。
 チャイルドサッカー大会で優勝した際、「おうちのびょういんをついでおいしゃさんになりたいです」と答えた。「孝行息子」「マセた子供」だと笑われた。
 「早く大人になりたい」意識の持ち主だった。母を一歳のときに亡くし、姉に育てられた。父は開業医。学校の成績を落とさない様、努力した。
 幼いころから楽しみは、サッカー。自分は得意だと思った。しかし、最優先するものではなかった。
 彼が優先したのは、浜西という居心地がいい空間。ソウシを始めメンバーのことは買っており、きっかけさえあればチームは化けると思ってた。だがそれを恐れた。居心地の良さを壊してしまうかもしれないと、思ったから。

 だけど、「彼女」が現れてから、全てが変わった。全員の心に一瞬で火を入れ、ソウシを変え、みんなを変え、ロクを変えた。
 ロクはナナセが羨ましかった。自分に出来なかったことを簡単にやってのける女だから。つまり、純粋にサッカーを楽しむこと、レベルの高い場所で、力を試すこと、みんなの心に火を入れること、本当は全部、ロク自身がやりたかったこと。そしてロクは思った。
 「オレは…ナナセみたいに…なりたいっ…!!」

 まず思うのは、「なんという繊細な少年だろう」と。思春期とはそうしたものですが、私の過去を振り返っても、ロクほどでは、なかった。
 彼は、やりたいことをやらなかった自分の臆病さ、卑怯さ、自分の都合でチームに火を入れなかった自己中心さを心の底から、恥じ入ってる。そしてナナセを、尊敬し、憧れ、激しい劣等感と、嫉妬心を抱いてる。
 でもロクよ、それは、お前がサッカーになにより真剣だから持てる感情。少なくとも私はお前ほど、真面目じゃない。だから恥じたり、劣ってると思ったり、妬んだりしなくていいんだ。お前は七瀬晶に負けてない。胸を張れ、両角禄郎!

 それと、ロクが抱えてたのが、経済的とか親の強制とか血の事情などではなく、ロク自身の心の問題だったのは安心しました。つまりロク自身の努力や心構えでなんとかなる問題。一番難しいことだとは言うなw。

 考察を終えると、ロクのポジション、背すピンの綾辻さんに極めて近いと気付く。

 おまけ1「おとなりの事情」

 七瀬家は母子家庭。シングルマザーの大変さは、私の想像を絶する。お父さんがいないの、不幸な経緯じゃないといい、と今でも思ってます。ナナセさんなんといい子でしょう。
 「ソウちゃんちのカレーすっごいの!エノキとかこんなでっかいじゃがいもとか入っててさ!」
 こんななんでもない台詞と手つきで、いかがわしい妄想した私は汚れ切ってますねorz(俺、最近ものすごく吹っ切れて来たな…w)。

 おまけ2「学校のうわさ」

 「おいソウシ聞いたか!?隣のクラスのイケメン滝本とナナセが付き合ってるってうわさ!」
 なにいィィィ!滝本許さーん!w
 冗談はさておき、ヤスが持って来た噂に対するソウシの態度、
 「ナニ言っちゃってんの!?小六だよまだオレら付き合うとかはあ!?」「だとしてもオレになんの関係あるのはあ!?お似合いなんじゃねーのはあ!?」
 ソウシはナナセさんに恋してると自覚してないので、言葉とは裏腹になぜこうも自分が焦りまくってるのかワケがわかってませんwww。

 ソウシに問われて、噂を完全否定するナナセさん。よ…よかったあ~!(私も駄目駄目だな)「カッコよすぎる人ってちょっと苦手」と重要な発言も。
 会話の途中でジト目になるナナセさん。「私が好きなのはキミなのに、ソウちゃんわかってないなあ」言う意味。そこでナナセさん、思い切って、
 「私のスキなタイプはね!」と切り出す。小六女子精一杯のアピール。
 「いつも冷静で頼りがいがあって―――優しくて器が大きい人!かな!」
 ええっ!?ちょっと待ってナナセさん、キミにはソウシがそう見えてるってこと!?「優しく」「器大きい」はわかるけど、「冷静」「頼れる」とは私ソウシに思ってない。あるいは理想を言ったのだとすれば、ソウちゃん大変だぞ。

 そこでソウシ、なに思ったかと言えば、
 (ロク…?いやあいつはイケメンだから違うな…)(ヤ…ヤマトかあ~~~!よかったあ~~~!)【ソウシの中ではなぜかヤマトならセーフらしい】
 だ、だ、だ、駄目だこの男はー!!!www早くなんとかしないとーーー!!!wwwwwナナセさーん!キミが想いを寄せてる男はこの程度のポンコツオトコですよー!www目を覚まして下さーい!wwwww(ヤスお前、責任持ってキューピッド役やってくれ!w)

 最後にどうでもいいこと。シューダンエントリ書く際、ファミコン、スーファミ版(つまり、テクモ版)「キャプテン翼」シリーズで得た知識がものすごく役に立つ…www。私、サッカーのルールあれで覚えたの多いな。

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コメント

超絶いまさら感がありますけど、久しぶりに読み進めることにしました。忘れていたわけじゃないのよ。

しかし改めて読むと、やっぱり横田先生は本当にキャラクターの立たせ方が上手いですよね。かといってキャラ説明に長尺を取ることなくポンポン話が進んでいくのもすごい。試合もスピーディーだし。

前半のナナセさんは、心がサッカーに向いている…ように見せかけて、実はやっぱりチーム全体に向いている。鴨志田との賭けの賞品をチーム強化のために使ったり、トレセンにいく理由が偵察のためだったりすることからそれがわかる。

後半のナナセさんはロクに夢中w(まあその先にはやっぱりチームがあるんですが)。第16話のラストシーンは横田先生が最初から決めていた着地点で、今までのエピソードは全てこの回のためにあったと納得出来る名シーン。

> 彼にサッカーを教わった女子が!…これで、鴨志田はかなり報われたと思う。
あの子いい子ですよね。普通あの年の女子が一度泣かされた相手と和解することないよ。…ああ、「好きな男子」というのが鴨志田本人のことだったのか。今気づいたorz

> なにより…ナナセの隠し撮り写真!
いや、ヤスのためにフォローしておきますけど、あれピースサインしてるし隠し撮りじゃなくね?

> おまけ2「学校のうわさ」
興味がないフリしておきながら即効で探りを入れるソウシのチキンぷりよw

投稿: yukkun20 | 2018年8月12日 (日曜日) 午後 10時13分

>忘れていたわけじゃないのよ
 今更ですが、コメントは望むところ。3巻、4巻もお願いします。

>かといってキャラ説明に長尺を取ることなくポンポン話が進んでいくのもすごい。試合もスピーディーだし
 若手作家はテンポを見失うこと、少ないですよね。

>実はやっぱりチーム全体に向いている。鴨志田との賭けの賞品をチーム強化のために使ったり、トレセンにいく理由が偵察のためだったりすることからそれがわかる
 ですね。「自分さえよければいい」発想は全くないです。だから「シューダン」。

>第16話のラストシーンは横田先生が最初から決めていた着地点で、今までのエピソードは全てこの回のためにあったと納得出来る名シーン
 「第3のキャラ」としてのロクの意地、それを目覚めさせたナナセさん、苦心して組み立てたのわかります(ソウシの立場が薄いですがw)。

>…ああ、「好きな男子」というのが鴨志田本人のことだったのか。今気づいたorz
 ああそうなのか、その解釈はしてなかった!orz

>あれピースサインしてるし隠し撮りじゃなくね?
 ああそうか。でも浜西男子連10人もいて、1人も隠し撮りしてないとは思えないw。

>即効で探りを入れるソウシのチキンぷりよw
 連載終了から半年以上経つけど言っちゃう、ホントにあのポンコツオトコでいいの?wナナセさん?w

投稿: Ivan | 2018年8月12日 (日曜日) 午後 10時40分

> 3巻、4巻もお願いします。
もちろん、約束は守ります!いつかは。
> ああそうなのか、その解釈はしてなかった!orz
あの後鴨志田の悪口言ってる子の中にもあの子は入ってないのでそう解釈しました。もしそうなら甘酸っぱい話。

投稿: yukkun20 | 2018年8月13日 (月曜日) 午前 12時04分

>約束は守ります!いつかは
 「いつかは」ねw。約束を守らぬ男としては心が痛いw(私がホイホイ約束するの、しないよりはした方が実行できるから)。

>悪口言ってる子の中にもあの子は入ってないのでそう解釈しました。もしそうなら甘酸っぱい話
 そういえばそうですねー。鴨志田君、実は高校生編の時点であの娘と付き合ってるのではないかと思ってる。「女なんかにうつつ抜かすな」言ってるのはカムフラージュだろうとw。

投稿: Ivan | 2018年8月13日 (月曜日) 午前 08時01分

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