「ファイナルファンタジー16」ファーストインプレッション(ネタバレ)。こ、ここまで「コンプラ上等」「ポリコレ上等」の姿勢で、作っていたとは!( ゚Д゚)
待ちかねた、FFのナンバリング最新作です。まだクリアしてないので、どうしても暫定的な感想になりますが、シリーズ中でも、かなりの名作と、思います。しかし世間は、「FF」「PS」ってだけで偏見を持ち、風評被害を撒き散らすから、困る(#^ω^)。
パッケージ版を買った、写真。
「今時、パッケージ版?」と思う向きがあるのはわかっていますが(^^;)、なんせ、安かったのでw。歩いて5分の近所に、ゲオがありますし。今日日、「近所に小売店がある」のは、けっこー大きな、特権となって、いますよね(^^;)w。
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エロい!wグロい!w差別!w
体験版から始めて、いきなりベネディクタとフーゴの、濃厚ラブシーンがあったので、驚いた♡w。ベネディクタは16のエロス担当で、人気が出ると、見込んでいたのですけどね…(´;ω;`)。
しかし16は、ただ「お色気シーンが豊富」なんて生温い、ゲームではないw。
戦争における、レイプや性奴隷、ファンタジーにおける、「娼婦」ってネタを、真正面から、扱っている。ストーリー中、シドの手引きで、娼館に潜伏するって展開があり、メインヒロインであるジル、大変居心地が悪く、腹を立てていたの、隠していなかったw。性差別が、明らかに存在する、世界観。
グロさも表層的なものでなく、戦争や殺人というもの、あからさまにえげつなく、描かれる。「えげつなさ」ならば、シリーズで最高と言える。15もかなり、えげつないFFと思っていたのだが、16はそのレベルを、軽く超えてきた。
所謂召喚士に当たる、「ドミナント」や、生まれつき魔法を使える、「ベアラー」という人種がいるのだが、彼ら彼女らはむしろ、力を持っているが故に、深刻な差別を、受けている。その差別の描写が、えげつなさに手抜かりがなくw、国によっては、ゴミクズ同然に、扱われる。殺されることも多々あり、遺体も描写されるので、ある。
また発売前からネタになっていたのが、「16に、黒人を出さない」ということ、吉田さんは明言をしていて、海外、特にアメリカで、物議をかもしている。しかし吉田さんからすれば、「無理矢理政治的事情に配慮して黒人を出すより、『中世ヨーロッパ風ファンタジー』の世界観を、崩すべきではない」と、姿勢を曲げなかった。ちなみに16には、「東洋人、東洋文化」要素もほとんどないのだが、何故かそれは別に、問題視されていない。
…正直、「表現」においてここまで攻めていた作品だとは、想像もして、いなかった。「表現規制、なにするものぞ!」という、吉田さんとスクエニの気概が感じられて、そして今まで世間で発売されていた、ほとんどのゲームが、如何に「お子様向けです!」という姿勢で作られていたのかが、よくわかる(-_-;)。しかし吉田さんは、別に16を、「子供向けではない」と考えて作っているのでなく、彼曰く、
「今の子供は、我々の子供時代と違って、情報化社会に生きており、世の中や人間の汚さ、戦争の醜さを、我々大人と変わらないくらい知っている。だから、『子供向け』の基準が我々の時代とまるで違うので、今回のFF16を、子供向けでないと考えてはいない。むしろ子供に、遊んでほしい作品」
と言っていたのは、流石と思った。
シドがしょっちゅう、煙草を吹かすのも、いいんだよなあw。
アクション要素が強く、RPG要素、アドベンチャーやシミュレーションの要素は、少ない
そもそも、パッケージイラストから思う、「どこの、デビルメイクライ?」とw。つか、デビルメイクライのスタッフが今回、コンバットディレクター、なんだよねw。
でもそれは、「コンバットディレクター」という役職がFFスタッフに存在したのが、恐らく初めてのこと。太字で示唆している通り、めっちゃアクション重視です。
まず驚くことがある。「ナビマップが、ない!」( ゚Д゚)。エリアマップは、ある。しかしこれは、正解で英断だと思う。ナビマップという便利な仕様がいつの間にか、RPGやアクションADVなどで、陳腐化していたことに、16で気が付いた。
マップを探索したり、バトルで戦略を考えたりの、要素はあまりない。そもそも今回、「属性」のシステムも、廃されている。火、氷、雷などの属性がなくなっているだけでなく、「物理、魔法」の属性も、ない。ここら辺、坂口さんの「ファンタジアン」を、参考にしたのかなとも、思う。
実際今回、「デビルメイクライみたいなFF」「ゴッドオブウォーみたいなFF」と言われているw。そのくらい、アクション重視。
なので、アクションゲームとしての充実度は、かなりのもの、なのだが、私はアクションが苦手なので、イージーモードでしているし、お助けアクセサリも使っているので、あんまりアクションとして、楽しんでいないw。吉田ゴメン(^^;)w。
でも私みたいなズブの素人でも、「カッコいいアクションっぽいことが、できている!」って気分になれるのは、流石と思う。…皆さんは、私みたいな楽しみ方をしては、いけないよw。
リアリズム重視で、嘘をあまり、ついていない
「表現規制に挑んでいる」って意味でもリアリズム重視なのだけど、そういう意味、だけではない。
単純に、あまりにあんまりな、ご都合主義展開が、そんなにないし、また「剣と魔法のファンタジー」であるが、あまりに非現実的な、技や魔法は、出てこない。
ベルセルクの作者の言葉を借りれば(16はベルセルクによく似た、FFでもある)、「重力と距離」を、重んじている、FF。今時は、「軽薄短小」が好まれがちな時代であるが、あえて「重厚長大」で勝負している。
ラノベとの、相互の影響、近年のFFで無視できない要素であるが、今回はラノベと、些か距離を、取ったように思う。むしろ海外ドラマなど、欧米の作品に接近した、感がある。
だから「中世ヨーロッパ風ファンタジー」世界観を守るために、英語ベースで作ったそうで、日本語の脚本を英語に翻訳し、再度日本語に翻訳して、脚本を構築したと。「欧米風のキャラが、日本風の演技をすることの違和感を、もう誤魔化せない」時代になっているのだという。
これはスペックの高い、PS5で開発されたことと、関係している。要するに、ここまで表現力が上がってしまうと、誤魔化しは効かなくなるし、何気ない1シーンにかかる労力も、桁違いとなる。
だから実のところ、手を抜けるところでは手を抜いているが、抜くべきでないところは、手抜かりがない。PS3辺りから、ゲーム機が「フォトリアル」を目指すようになったと言われ、でも欧米のゲームに比べれば、FFやあるいはMGSは、そんなにフォトリアルでは、ないと思う。
それでもここまでこだわった吉田さんたちには、恐れ入る。FFシリーズのコンセプトはずーっと一貫して変わらず、「リアリティを追求したファンタジー」なのである。
主人公のクライヴが、シリーズ主人公で最大の善人
シリーズファンの皆さんならば、そもそも知っていることである。「FFの主人公には、普通の奴や、いい奴が、少ない」w。
今回の主人公、クライヴ・ロズフィールドは、類稀な善人で、割と普通の、人間である。だから「没個性的」とも評されてしまうのだがw、FF主人公としては、むしろそれが、個性的w。でも背負っている、「業」や「罪」の重さなら、随一の主人公でも、ある。
ロザリア公国の第一王子だったが、王位継承権は、第二王子のジョシュアにある。それに屈折した思いを抱いてるのは確かだが、弟をあからさまに、妬んだり憎んだりは、していない。
北方民族の「姫」である(メインヒロインでもある)、ジル・ワーリックとの関係も良好。ジルと月を見ながら、彼女の肩を抱けないクライヴのヘタレっぷりがもう…w。この頃のクライヴたちは幼く、クライヴの両親や、ベネディクタとフーゴの大人のラヴとの、いい対比に、なっているw。
…まあだからこそ今後、クライヴとジルの、濃厚なラブシーンがあればいいなと、期待しているのであるが♡w。
しかし彼ら彼女らを悲劇が襲い、クライヴは復讐鬼となる。しかし程なく、贖罪の戦いに、生きる動機が変わり、そしてクライヴやジルを導く役である、シドの、
「手の届く範囲だけでも、虐げられるドミナントやベアラーを、なんとかしたいのだ」
とゲリラ活動をしているシドに感化され、クライヴもまた、「人が人として生きられる世界」を目指して、戦うこととなる。
クライヴの人物像は、サブクエをこなしていると、より理解できる。目の前で起こっている悪事を、黙って見ていられないし、困っている人を、放っておけない。
このゲーム、サブクエをそんなに気にしなくてもいいように作られていますが、こなした方が、「クライヴになっている感」が味わえるので、私は熟していますw。普通でいい奴なので、感情移入が、しやすい主人公、なんだよねw。今までのFFに、あまりいなかったw。
ただ彼を見ていると、「もっと自分自身や、お前の大切なもの、ジルのこと、大事にした方がいいぞー」と言いたくなる。あまりに糞真面目な仕事馬鹿の滅私奉公なのでw、心配になる。私の親父が、そういう間違いを、犯した男だからなあ…(-_-;)。あえて言うなら、FFTのラムザに似た主人公。
まあでも、ジルのぱんつをついつい拝んでしまう♡のはw、FFの男子主人公の、性だよねw。
シリーズ中、最も「ちゃんとしている」、完成度の高い、FF。そして吉田さん、松野泰己さんのこと、好き過ぎw
プレイしてまず思ったのが、「おお、こんなにも、『安心感』『安定感』が得られるFFが、今まで存在したであろうか?」ということw。
後から、「でもストーリーや表現では、めっちゃ攻めているな」とわかったけどw。今回は王道かと思たら、やはり「邪道な王道」であるFF。w。だけど「システム」「世界観」「雰囲気」はものすごく安心できるFFだって印象は、変わっていない。
ゲームから、「めんどくささ」「不便さ」を極力排除しており、ものすごく快適。常にストーリーの「続きが気になる」ように、構成がされている。恐ろしい程に、丁寧な造りだ。「機能と構造」を、論理的に考えて作られているゲーム。スゲーなw。
そして今回、最も強く感じたことが、FFTやFF12、更にはオウガバトルサーガの生みの親、松野泰己さんへの、吉田さんの、深すぎる愛wとリスペクト。
ゲームを構成するあらゆる要素が、松野さんっぽい。FFで最も近い作品が、T。「タクティクスオウガ」リスペクトもすごく、「アクティブタイムロア」というシステムは、「オンラインヘルプ」と「ウォーレンレポート」の、高度なミックスであるように、思う。
オンラインヘルプとウォーレンレポートは大変な手間暇がかかる割に、人気や評価につながりにくいのでw、他のゲームにあまり受け継がれていない、仕様なんですが、アクティブタイムロアも、すごい手間暇で人気や評価の費用対効果は、低そうw。
吉田さんは違うのですが、コアスタッフに元クエストの、昔から松野さんと一緒にやっていたスタッフが多く、松野テイストの再現に、繋がっている。
かなり前、FFシリーズ生みの親である坂口さんが、FF12の発表会で「松野を愛している」と爆弾発言をかましw、からかわれたんですがw、吉田さんの松野愛は、坂口さん以上だと思うw。少なくとも、「作品で松野愛を、表現した」という意味ではw。
いやはや、御見それしました、吉田さんw。
来月は、是非とも「ディスクロニアCA」について、語りたい。今月中にエピソード3が配信されて、完結予定なので。クロノスシリーズにも、長いことお世話に、なっておりますm(__)m。
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